キミ想イ

いつかあなたにキモチを伝えたい。
あなたにこのキモチを届けたい。
今すぐにでも―――。
「ねぇ聞いた?」
「何が??」
「行坂って朝花のコト好きなんだってよ~。」
「噂でしょ。ぜったいデタラメだよ。ってか行坂ってさクラス一緒になったばっかじゃん。」
と私・甘焼 朝花(あまやき あさか)はそう思う。
「そぉかなぁ・・・・?」
と友達の穴屋 乙女 (あなや おとめ)はそう言う。
6年になってクラス替えをして、1.2年一緒だった乙女。
そして初めて一緒のクラスになった行坂 有馬(いきざか ありま)と一緒のクラスになった。
でもまぁ、私はいろんな人としゃべるので、2・3回はしゃべったことがある。
私が行坂が好きになりだしたのはこの噂が流れ始めたコロ。
「行坂って私のコト好きなんだな。」と思ったが、それはただの自惚れだろう。
でも、可能性がないこともないし・・・と悩んだし、行坂なんて眼中にもなかった。全然、全くというほどに行坂を知らなすぎるし。

行坂とは不思議とやりたいことが似てて、1学期の係は学習係となった。まぁ、学習係とはお堅い仕事なのだけど、私はがり勉(?)タイプだったので学習係は今まで何度もしてきた。
行坂の仕事っぷりはみごとなもので、やりたいことが固まってくると、すぐに作業に取り掛かっていた。そういう姿にもどんどん惹かれていった。