日曜日の昼間… 寒くなってきた11月の中旬、 私は土手でただ一人、 寝転んでいた。 失恋なんて、慣れてる。 なんて口だけで 涙がぽろぽろと溢れ出す。 大好きだったのに―。 通りすがる土手ランナーが 私を心配そうな目で 見つめていた。 「…見るなよ、馬鹿…。」 私は立ち上がり、 フラフラと歩きはじめた。 家には帰りたくない。 妹が無駄に質問してくるから 誰にも邪魔されず 一人になれる場所に 行きたかった。