先生とシンデレラ

「よし!そうと決まったら行きましょ!」

お姉さんは満足そうに頷いてから、私の手を軽く握った。

「まずはメイクね!きっと綺麗になるわ。」

強引に引っ張られる私に先生は一言、

「…楽しみにしてる。」

と言った。

「メイク室に行きましょう」

と言って連れていかれている最中お姉さんは笑って

「自己紹介が遅れてごめんなさいね。

私の名前は加藤真衣。

ご存知の通り蓮の姉よ。」

私が急いで

「わ、私は長谷川羅々って言います!!」

て言うとお姉さんは上品に笑って

「知ってる。」

と言った。



メイク中。

メイクさんの見事なブラシ捌きにウトウトしていると。

メイクさんは、

「…メイクはね、魔法なのよ。なりたい自分になれる。」

サラサラとメイクを施しながら。

「自分を隠すことも出来る。」

器用な…指先で。

「でもね。そんなメイクの仕方はしてほしくないわ。」

私の眠気を誘いながら。

「…メイクはなりたい自分になれる魔法アイテム。良いことに使ってね。」

私に語りかける。

「…メイクは自信もつけてくれるから。」