先生とシンデレラ

三浦君は、

「はぁ?良いからお前は自分の事しろよ」

と言った。

「わ、私の今するべき事は三浦君の熱測る事です…っ!」

私が急いでそう言うと、三浦君は

「ほ、他にやる事あるだろーが!べ、勉強とか勉強とか勉強とか!!」

と言った。



「そ、それ三浦君に言われたくない!良いから熱測らして…っ!」

「なっ!?何でお前はそこに繋げるんだよ…。熱なんかねーよ…。」

「じゃ、じゃぁ、確認するから!おでこ…」

私が手を伸ばすとすかさず三浦君が私の手を掴んだ。

「や、やめろって、お、おい、」

ひぱっられながらも私は懸命に手を伸ばす。

「…い、良いから…!」

あ…とちょっと…

その時だった。

「や、止めろってば、長谷川!!」

三浦君の声がこれ以上無いくらい教室の中をこだました。

「…っ!」

その声で我に返る私。

…そんなに…

嫌だったんだ…

…なのに私ってば…

私はスッと手の力を抜いて、

「ごめんね…」

と言って顔を背けた。

…いつもやり過ぎちゃう。

…気をつけなきゃっていつも思うのに…

すると三浦君は焦ったような声で、

「い、いや、違うんだ、長谷川!さっきのはだな…て、照れたって言うかそのー…、
つ、つまり!」