“さんきゅ”?

何で?

私は本当の事を言っただけでなにもお礼を言われる事なんてしていないはず…




…変なの…




あ…

そう言えばさっきから…


私は三浦君と話している時も思っていた事を少々遠慮しながらも口にした。

「…ねぇ、三浦君…」

私がソロソロと三浦君の名前を呼ぶと三浦君は、…まだなんかあんのかよ、と言った。

「…三浦君、熱でもあるの?」

私がそう聞くと三浦君は又もあせった声で

「はぁっ?!」

と言った。

…?

そんなあせる事言ったっけ…?

そう感じながらも、私は次の言葉を続けた。

「か、顔が…顔が赤いから…。それに、汗も出てるし…。」

私がそう言うと三浦君は更に汗を流して、
「ば、バカ!そ、それは…」
と言った。



「“それは”…?」

私が先を促すと三浦君は、っくしょ…、と言って顔を伏せてしまった。