先生とシンデレラ

暫く笑いあってると華ちゃんが私の顔を優しく見て言った。

「…しょーがない。今日は私が片付けておいてやるか!」

へ…?

片付け…?

「今度肉まん奢ってね!」

意味が解らなかった。

私が慌てて、いや、私も…、と言うと。

華ちゃんは、

「あんたには行かなきゃならない所があるでしょ?」

…!

勘だけはいつも鋭いんだから。

「伝えに行っておいでよ。
…行きたいんでしょ?」

「…うん!」

私は勢い良く鞄を持って席を立った。

「華ちゃん、本当にごめんね。」

主語も何も無かった私の言葉。

でも華ちゃんはニコッと笑って。

「いってらっしゃい!」

と言った。

その言葉を合図に走り出して。

「うん、今度肉まん奢るね!」

走り際に聞こえた華ちゃんの声。

「夜の学校は危ないから気をつけてね!」

そこまでは確かに聞こえた。

でもその先にボソッと言った言葉は聞こえなかった。

「夜の学校は危ないよ。
…色んな意味で。」

相変わらず感が鋭い。