先生とシンデレラ

ステージから下りて、控え室に戻ろうとすると。

「…長谷川。」

私の前にステージから下りたはずの三浦君が私を待っていて。

私がそばに行くと。

「…あのさ。」

「どうしたの?」

その言葉に、三浦君は笑いながら、
「…お互い、頑張ろうな。」

そう手が差し出されて。

私もその大きな手をぎゅっと握り返して。

「…うん。」