先生とシンデレラ

その言葉に思わず眉を上げる。

…え、

今。

羅々は、何て?

羅々が言った事を頭で繰り返す。

「…ダ。」

「…え?」

「ヤダ。」

何で俺が光源氏の衣装を。

そもそも、光源氏に良い印象がなさすぎる。

俺の返事を聞いた羅々はむっと顔を膨らませて、
「…だったら着ません。」

おいおい。

何でそうなるんだ。

「良いから、さっさと「何で先生は拒否出来るのに、私は出来ないんですか。」

その言葉に。

確かに、と納得してしまう。

着るしかないのか?

嫌だ。

そんなの、絶対に嫌だ。

でも。

羅々の若紫、絶対に見たい。

どうする。

でも。

俺はため息をついてから。

「…今回だけ、だからね。」

その言葉に羅々は笑顔で

「…っはい!」