先生とシンデレラ

俺の支離滅裂な会話に不思議そうな顔をしながらも、羅々は黙って、こくん、と頷いた。

その仕草も可愛くて。

口元が緩みそうになるのをどうにか堪える。

そんな状態で羅々を連れて、教室に入ると。

当たり前だけど、そこには誰もいなくて。

明日のための道具やら、衣装やらがごちゃごちゃに置いてあった。

俺はそれを見ておもわず眉を寄せため息をつきながら、
「…しょうがないな。」

そう言いながら、軽く屈んで片付け始める。

それを後ろから見ていた羅々は、
「…先生、神経質なんですか?」

その言葉にきゅっと眉を寄せながら。

「こんなけ散らかってたら、神経質じゃなくても気になると思うけど。」

「いや、私が言ってるのは、その事だけじゃなくて…、先生見てるとそうなのかなぁ…なんて「羅々がそう思うならそうなんじゃないの。」

俺のムキになった声に羅々は苦々しく笑いながら。

「…すいません。」