先生とシンデレラ

パタパタ

羅々がいなくなった教室の中。

一人さっきまで羅々がいた場所を見つめて。

“華ちゃんのおかげで、私ここまで来れたんだよ!”

「…それは、違うよ。羅々。」

“先生は、羅々の事、好きなんですか?”

きっと。

“さぁね。”

私達は。

“でも、ま、”

最初から

“一人の男としてはどうかな。”

先生の思い通りに動かされてた。



私は少し笑いながら。

「…なんか、シャクだなー…」

私の声は、誰もいない教室の中に響き渡った。