先生とシンデレラ

「…は、なちゃ「馬鹿。」

突然の罵倒に頭がついていかない。

「…へ」

「また、私のせいで、とかどーでも良い事考えてたんでしょ!まさか、もう私なんて華ちゃんのそばにいない方が、とかまで考えてないよね?!」

私が思わず息を呑むと。

華ちゃんは呆れた様にため息をついて。

「…本当に、馬鹿!そんな事ぐらいで私がへこたれるとか思ってたわけ?!」

華ちゃんの

「…っは、残念!私はそんな事ぐらいで全然へこたれないんだから!」

笑顔が

「むしろ、恋なんて障害があった方が燃えるのよ!私、あなたが好き、…俺も、とか吐き気がする!」

目に

「“羅々の事が好き”?そんなの関係無いわよ、意地でも振り向かせてやるんだから!」

頭に

「羅々が好きだろうが、他の子が好きだろうが、関係ないの!私が、優希を好きなんだから!」

焼き付く。


言い終わった後、華ちゃんは、はぁはぁ、と息を整えてて。

「…凄い早口だったね…」

私がそう言うと。

「だって早口で言わないと、羅々、聞いてくれなさそうだったもん!自分の世界に入って。」

華ちゃんは、本当に私の事、知りすぎなくらい熟知してて。

私が笑うと。

華ちゃんもそんな私を見て笑って。

「…羅々が“離れて”って言っても、意地でも離れてあげないから。」

その言葉に。

また涙が出そうになった。