先生とシンデレラ

私がふと立ち止まると。

優希も、少しして止まる。

「…どうした?」

それから私の所へ駆け寄って来て。

「さっきから話さないけど、具合でも悪いのか?」

…違う。

そうじゃ、なくて。

私はこの状況に耐えきれなくなって、
「…優希、私、1人で帰る。」

「は?何言ってんだよ、危ないってんだろ?」

…やだ。

優しくしないでよ。

羅々が好きなくせに。

私の事なんて、恋愛対象にも入ってないくせに。

「…1人で、帰れるってば。」

その言葉に、優希はため息を付いて。

「本当、可愛くねー奴。ほら、さっさと、」

そう言って私の手を掴んだ優希の手を振り払って。

「…っおい、「羅々だったら、良かったの?」

…だめ。

「…は?」

止まって。

「今一緒にいるのが、羅々だったら良かった?」

今、

「…長谷川は関係ねーだろ。」

これを言ってしまったら。

「優希には、羅々しか見えてないの?」

この関係が終わってしまうのに。

「…華?」

「私の事なんて、見えてもないの?」

「…え」

「…私は、優希が、好きなのに。」