先生とシンデレラ

練習が終わった後。

帰る準備をしていると、優希がドアの近くに鞄を持って立って、
「ほら、早くしろよー。置いてっちまうぞ!」

その言葉に。

「え?何でよ、帰れば良いじゃない。私、1人で帰れるわよ。」

そう言うと、優希は首を横に振って。

「お前分かってねーな、もう8時だぞ?女の子が1人で帰るには危ねーし、俺が無理やり練習に付き合わせて、送らねーわけに行かないだろ。」

思わず口元が緩みそうになるのをぐっと堪える。

「…ま、そうね。」

優希は面白そうに笑いながら、
「可愛くねー女だな。」
と言った。