先生とシンデレラ

由紀さんは接待室、と書いてある部屋のドアを開けて、どうぞ、と言った。

「ありがとうございます。」

そう言いながら、部屋の中にはいると、由紀さんに椅子をすすめられて。

ゆっくりとそこに腰掛けると。

「…連君と仲直りしたんだね。」

“仲直り”…

「仲直りかどうかは分からないんですけど…」

私がそう言うと由紀さんは不思議そうな顔をして
「どういう意味?」

「…なんか、よく分からないんです。」

由紀さんは黙って私の話を聞いてる。

「結局先生の思い通りな気がして。今回の事だって、良い感じにうやむやにされてる気がする。」

今回だけじゃない。

“…ごめん。”

あの時も。

“何やってんの”

この時も。

全て。

「…期待させるような態度をしといて、肝心な事は言わないんです。」