先生とシンデレラ

身を硬くして黙っていると。

「…そんな顔してさぁ、本当は男、誘ってんだろ?」

…“誘ってる“?

「だからその誘いに乗ってやるってんだよ!」

腕を強引につかまれて。

「…っやだ…」

何で?

何で、誰も助けてくれないの?

見えてるはずなのに。

「…も、離してくださいっ!」

「いーから!悪い様にはしないって!」

うそ。

本当にするつもりがないなら、その言葉が今出てくるはずがない。

必死に抵抗しても、所詮女の力。

かなわない。

…だめ。

本当に、このままじゃ。

「…っせ「ちょっと。」

私をぐいっと引っ張って自分の後ろに隠したその人は。

息が上がってて。

見た事もない様な、顔をしてる。

「っんだよ、てめぇ!」

若い男の二人が私の腕を離された事に怒ってか、こちらを振り返った。

その途端、二人の顔が凍りつく。

「…っ」

「…何やってるわけ。」

「あの、「言い訳なんて聞いてないよ。何やってるのかまずは聞いてやるって言ってるんだけど。」

「…そ「あのさ。」

「もういいよ、話さないでくれる。その汚い声でこれ以上不愉快にさせないでよ。」

先生の言葉に今まで黙ってた方の男が先生に掴みかかる。

「っおい、「だからさ。」

先生はその男の手をぎゅっと握って。

「…話さないでって言ってんの。」

「ってぇんだよ!」

その男が勢いよくもう片方の拳を先生に向けたが、先生は慣れてる様にひょいっと避けてから言った。

「さて。そろそろ恥ずかしくなってきたでしょ。いいよ、帰って。」

先生は二人の返事など聞かず、私の肩をぐいっと掴んで歩き出した。