先生とシンデレラ

今日はー…

今日だけは。

絶対に先生に会いたくない。

ー…放課後、先生の所へは行かないでおこう。

そう心に決めた時だった。

「…い………おい……おい、長谷川!」



パッと顔をあげると。

クラス全員の顔が私に向けられていた。

「…長谷川、俺はさっきからお前にこの問題を答えるよう、名前を呼んでたんだが?」

ずいぶん名前を呼び続けたらしい。

等の本人はきいてなかったけど。

「…す、すみませんっ…」

やっと事の重大さが解った私は、ガタンッ、と大きな音を出して椅子から立ち上がった。

「まさか長谷川まで、日比谷みたいに反抗するようになったんじゃなかろうな?」

クラスに、ドッ、と笑いが起こる。

「…。」

私が黙っていると、先生は気を悪くしたようで、コホン、と咳払いして私に、もぅいい。座れ、と言った。

席に座る途中、窓際にいる華ちゃんがずっと窓の外、雲ひとつない空を眺める姿が目の端に映った。