「あの子、昔も好きでもない男の先生と関係を持ったんですよ。取りいる事で成績、少しでも良くしてもらうためですかね。よく分からないですけど」

ふふっと笑って。

「…羅々ちゃん、計算するの得意ですから。」

「計算するの得意だったら。」

腕を組んで、足をトントンと鳴らしながら。

「…花森の事、最初から排除してたと思うけど。」

「…」

「羅々はそんな子じゃないよ。」

「…だから「羅々が、そんな簡単に関係持つはずないでしょ。」

「適当な事これ以上言うと」

ゆっくりと一歩近づいて。

「どうなっても知らないからね。」

「…そんなに羅々ちゃんの事好きなんですか」

「…だったら。」

「別に。後で、後悔しても知りませんから。」



反抗的な目で、俺を見て。

「…良いよ。羅々になんかしても、先生がどうにかする。」

花森はゆっくりと俺を見る。

「その勇気も覚悟もなかったら、羅々に、好き、なんて絶対言わない。」