先生とシンデレラ

姉さんは、またあんな車で。

社会科準備室から羅々か車に乗って、その車が発進したのを確認すると、勢いよくカーテンを閉めた。

さっきの。

羅々の下を向く顔が脳裏に焼き付いてる。

…何で。

邪魔ばかり。

鬱陶しい。

そんな顔、させたいわけじゃない。

一番笑顔にさせたい子を

一番傷つけて

悲しませてるのは

間違いなく俺で。

もう諦めればいい。

羅々には優希がいるし
俺じゃなきゃいけない理由なんてきっとなくて。

だけど。

この想いを。

諦める事なんて

きっと

出来ない。