先生とシンデレラ

「先生!」

そいつは。

羅々が来る事を知っていたかの様に。

いきなり入って来て、俺に抱きついた。

「…っなんなの。」

「うふふー」

コンコン

音がする。

誰かが来た。

それは。

きっと。

「離れなさい、今直ぐに!」

「いやだー」

「っ早く!」

「…先生?」

羅々の、声がする。

羅々を傷つけたくなんてないのに。

「羅々ちゃん、この光景見たらどうしますかね」

とても楽しそうに。

ゆっくりとドアが開かれた先の羅々は目を、見開いていた。