先生とシンデレラ

先生に、いつものダンススクールについて早々、着替えておいで、と言ったので着替えて元のガラス張りの部屋に戻ると。

先生がいつもの席に座って、私を見て
「…トオルさん、今日は来れないかもって。」



「トオルさんがいないのに、ここ使って良いんですか?」

私が控えめにそう聞くと。

先生は少し笑って首を傾げながら、
「さぁ?良いんじゃないの」

でも。

相手がいないんじゃ、練習の仕様がない。

やっぱりこんな状況になるくらいなら、学校で三浦君を待ってた方がよかった。

思わずため息を吐く。

ため息に反応したかのように先生は、ゆっくりと立ち上がった。

「…っ」

思わず後ずさる。

先生はそんな私を気にも止めない様子で、わたしのめのまえにたって、止まった。

「…羅々、練習したい?」

…は?

何言ってるんだろう、この人。

練習するためにここに来たのに。

「そ、そりゃしたい…です」

意味がわからず首を捻りながらそう言うと。

先生は心底楽しそうな顔をした。

「…しょうがないな。じゃあ、先生が一緒に踊ってあげる。」

「…え?」

私と。

先生が。

踊るの?