先生とシンデレラ

「へ?!」

恐る恐る後ろをみるとそこには今までに無いくらい怖い顔をした先生が立っていた。

…いつからそこに

私、何も気づかずに凄い事言っちゃったよ。

赤面しながらも脳内の思考がストップして、先生から目が反らせない。

先生はそんな私を見て、ますます顔を強張らせてじっと見た後、由紀さんに向かって
「…羅々に余計な事言ってないでしょうね」

由紀さんはそんな先生に対して平然とした顔で
「…あたりまえでしょー?」
と言った。

そんな由紀さんに向かって先生はため息を一つ落として
「…羅々、ドレス選んだから着替えておいで。遅くなってごめんね。ここで待ってるから終わったら呼びなさい。」

先生の横に立っていた男の店員さんが、こちらです、と言ったので由紀さんと先生がこれから話す内容について後を引かれる思いでその場を後にした。