先生とシンデレラ

先生は社会科準備室に着くと私にいつもの席に座るよう促し自分もいつもの席に座ると

「で?

どう思った?」

と聞いた。

「ど、どうって…」

「さっきの子達。

あの子達と羅々は競うんだよ。

…その子達を見てどう思った?

どう感じた?」

私はさっき見てきた女の子達の顔を一人一人思い浮かべて

「…不安になりました。」

と言った。

先生は何も言わない。

話の続きを待ってる。

「私なんかでいいのかなって…

せっかく先生もお姉さんも協力してくれてるのに…私…」

ダメ。

弱気にならないって決めたじゃない。

それが華ちゃんと私の約束だったじゃない。

でも…

私が俯いてると先生は一つ息を吐いて

「羅々が覚えてるかどうか知らないけど…先生前言ったよね。

“学年で日比谷華派と長谷川羅々派で真っ二つ”って。

先生はラッキーだと思うよ。

2人が同じクラスにいてくれて。

強敵が自動的に一人減るんだからね。

…この意味、分かる?」

私が小首をかしげると先生は、はぁ、と息をついて

「つまり華ほどの強敵では無いって事。

…羅々はそのままで自信もってやればいい。

大丈夫。

先生がいる。」

私はその最後の一言をかみしめるように

「…はい」

と言った。