「じゃあ凜、入部届け出してくるねぇ♪」

私は中原彩音。高校生になったばかりのいわゆるJKってやつです。

「おう。いってら~」

彼女は柳沢凜華(やなぎさわりんか)。私の一番の親友。私は凜って呼んでる。本名で呼ばれるのが嫌らしい。凜が言うには・・・

『おれに凜華なんて名前は似合わない』

・・・らしい。べつにそんなことないと思うけど。
性格と身体能力は男勝りだとは思うけど、顔だってメイクなんてしなくてもそこらの女子に比べたらすごく可愛い。スポーツやってるからスタイルだって抜群だし、モデルみたいだ。おまけに頭だって良い。

「・・・あ~羨ましい」

私なんて容姿は超の付く普通。成績なんて常に平均点以下。
凜と比べられると・・・地面に埋めてほしい。

そんな私でも英語だけは自信がある。いつも100か99~98点。95点以下は取ったことはない。

「ていうか・・・東棟4階一番端が部室って・・・」

遠すぎる。教室から一番遠いじゃないか。