「ほら寝てください。」

「やだ。」

「明日撮影ですよ。寝ないとクマができますよ。」


寝なきゃいけないのは分かってるけどヤダ。

嫌なものは嫌。


「…。分かりました。そういうことですね。」

「は?」


嫌な予感が…。

今鼻で笑った。


「えっ?」

「だから、そんなに寝れないなら私が一緒に寝てあげ「ストーップ!」

「ストップストップストーップ!」

「何でそうなんの?」


もしそうなったら…。

ねぇ…。


「俺と寝たいんでしょ。」

「違うって。」

「1人で寝ないってことは俺と寝たいんじゃないの。」

「違うって。も~いい。寝る。」


そう言って布団にもぐった。


「お休みなさいませお嬢様。」


とは言われたものの、寝れない。

椋はこの階で1番階段側の端の部屋にいる。

愛恋はこの階の一番奥、階段とは逆にいる。


離れてるとは言っても同じ階にいるってねぇ…。

寝れないよ。