「優しいんだね」
そう言って笑わないで
うちはただ怖いだけ
人に優しくしなきゃ、のちにどうなるのか知っているから
忘れもしない
あの日
学校に行くと冷たい視線がうちを差した
陰で交わされる悪口
何でもないように生活していると
それらはもっと悪くなった
その原因はうちにある
うちがリーダーであるあの子に逆らわなければ
あんな思いしなくてすんだのかな?
でも、もとよりうちはあの子が嫌いだった
だから思い道理に動いてやらなかった
そしたらこれだ
参ったものだ
うちは優しくなんてない
ただ自分を守るために優しさという壁を作っているだけ
中身のない人形みたいなうち
優しいね
なんて
お人好し
なんて
言われて当たり前
だって作ってるんだもの
うちは優しくもなければお人好しでもない
うちは人間らしい人間なのだ
でも、その部類は
弱虫の方