休憩所の三階に田所は居た。


敷き詰められた不自然な真緑の人工芝は、裸足で踏むと固くて少し痛い。



レジャーシートを敷いて、その上に仰向けに田所は寝転がっていた。私のタオル地の白パーカーで顔は覆われていて見えないけれど、それと履いている水着から100%間違いない。



田所、ロッカー行ったんだ。私たちの上着と、ついでにレジャーシートまで持ち出して来て……。私たちのこと待つ気満々じゃん。



どうして瀬那くんが、田所はまだ帰っていないと自信満々に断言したのか、私はようやく気付く。


私たちの貴重品を預けたロッカーの鍵は、田所が持っていた。だから自分だけさっさと帰るなんて出来ない。もし本当に帰るつもりなら、ロッカーから自分の物だけ出して鍵は私たちに渡すとか、何かしらの接触はあるはずだ。


そっか、なるほど……。