彼氏に一方通行

「一緒にしないでよ。私たちはあなたたちとは違ってラブラブなんだからね」


躍起になって言い返した。


ラブラブなのは私の方だけで、一方通行だけど――そんな風に思ったら、また泣きたくなった。



「可愛いね、水着」


私の反論なんか完全スルー、男は肩紐を右手で摘んで、私を至近距離から艶やかに見下ろした。


水着だけを誉めるところが、妙に真実味があって、そこがまたムカつく。



というかこの男、真正の女ったらしだ。この世に本当に存在したんだ。生まれて初めて遭遇した。


瀬那くんとはまた違うタイプ。瀬那くんは常に『来るもの拒まず』の受け身体制だけど、この人はそこまで格好良くはないから、すこぶる能動的。


やだやだ、気持ち悪い……。