「私は一体ここで何をしているのでしょう? しょうしょうしょう……」


最後のは木霊(コダマ)のつもり。独り言だけど、人工的な音響効果で自分の存在を猛烈に主張してみた。





六畳半の1ルームアパート。このクソ暑いのに、この部屋の住人は貧乏性だからエアコンを付けてはくれない。


開け放たれた窓。そこから漂うのは、心地良い風などとは程遠い、熱気もんもんの纏わりつくような重く不快な空気。



蝉の鳴き声がやかましい。一層、暑苦しい。その一生懸命さがうっとうしい。

短い命だもの、全力で輝きたい! と。そんな野心剥き出しで……。どうしてそんなに必死なんですか?


ムカつく……。