美羚は優しい声で礼を言った。





ひさびさに話した声はもうあの頃の声は消えていた。





あの頃の声は好きだった。





今もちょっと掠れた声も好き。





「ほぉ〜…大和は美羚が好き…」





すると後ろから美羚のお兄さんがいた。





「やっ…違います!」





「違わないぞ!」





「羚斗(レイト)さん!」





俺は羚斗さんを追いかけたり追いかけられたりした。




「…羚斗…帰ったの?」





「おぉ!ただいま!」





俺は美羚のお母さんに助けられた。





美羚…今でもお前のこと…。