「からかってなんかいない」


「今の俺……ずっと……壊れそうなんだけど。それって沙織ちゃんのせいだよ」


伊織君はそう言って自分の着ていたTシャツを脱いで、


ジーンズのベルトを外して


濡れたジーンズも脱ぎ捨て、


最後の下着まで脱ぎ捨てた。


私は思わずここから逃げ出そうと玄関のドアに手を掛けたが伊織君に物凄い力で腕を掴まれて床に掘りだされた。


「見てよ。裸の俺をさ」


私はギュッと目を閉じた。


「見ろって言ってるだろ!! 」


伊織君が大声を上げた。


私は身体を震わせながら目を開けた。


やはりそこには全裸になった伊織君がいた。