彼の独占欲

担当医師の氏名は

高山 誠  33歳 外科医

見た目は、クールな感じ。

フレームレスの眼鏡の奥からはなされる視線は厳しい感じだ。


彼と初めて交わした言葉…

「弁護士さん?あんたで大丈夫なの?」

その言葉だった…

確かに、私は医療裁判は数回しか経験がない。

基本的に、医療裁判は病院側が勝つことが多い。

その理由には、医療の世界は孤立していて、専門知識がないと踏み込みのには難しい…

でも、私はこれまで「できない・無理」の言葉は使わないで生きてきた。

私の小さなプライド。


そのプライドを彼は簡単に崩した…

負けたくないと感じた。


その日から、私は、新規の事案を受けず、この件に集中した。


医療の世界を学んだ。

やっつけでできることではないのは分かっていた。

でも、今回の事案に関する医療の世界のみ…事務的には完璧だった。