「おはよ!美月。」 「あ、秀おはよう。」 私のミトンの手袋の紐をひっぱり挨拶してきたのは、高校二年生の春から同じクラスの秀。 悪戯してくるけど、何だかんだ秀は凄く優しい。お家も近いから、朝みつけてくれるとわざわざ自転車を押しながら一緒に学校まで行ってくれる。 「あ!そんでさ―、」 明るくて、話題もたえない。友達も多いし秀はみんなに人気。