「うぁーさみぃ」
汽車に揺られて咲が住んでいる町に着いた。
汽車の中で暖まられた身体が一気に冷やされる。
あ、因みに俺、杉下雅司。
野村咲の彼氏。
実は今日は咲とお出かけだったけど、汽車の中でドタキャンされました。
親戚の子ども預かるとかなんとか。
手伝うって言ったら、
「その子人見知りで、男嫌いなの」
って断られた。
そいつはもはや、唯の男嫌いな気がしたけど仕方ない。
だって俺、男だし。
なんだかんだとすぐ戻っても暇なので、此処で時間潰そう。
何処で時間潰そうと同じだし。
先ずはスポーツ店に行こうと歩き出した。
……何処だったかな。

