金曜日。

帰り道、駅前で聖ちゃんを待っていた。


まだかな、まだかな?

金曜日だし部活してるだろうな。

聖ちゃんが部活してるとこ見たいな。

やっぱり中学生と高校生の差は大きいよね。



―――ヴヴヴヴヴ



あ、メール。


悠里から、聖ちゃんが今慌てて駅に向かったというメール。


もうちょっとかかるな。

ゆっくり来てもいいのに……。


「……すき」



小さく呟いてみた。

それはあやふやで形がなくて、すぐに消えてしまいそうだったけど。

それでも、確かに心にストンとおちた。


日曜日に私から好きって伝えよう。

私から、気持ちを伝えたい。