「ただいまー」
「おかえりなさい。今日の聖ちゃん、凄い沈んでたよ」
「え!何で?」
「……聖ちゃんったらふっびーん」
悠里はケータイをカチカチと鳴らしながら、抑揚つけずに言った。
視線はケータイの画面から外してない。
何よ。
私は一先ず、荷物を部屋に持って行こうとした時紙袋に気が付く。
「聞いて聞いて!私がスカート買った!短いの!」
「はぁ?」
悠里に店内でした会話を喋った。
「見て、これ!」
咲とみーちゃんが選んでくれたスカートをひらりと広げた。
「可愛いじゃん」
「でしょー!」
「さすが、野村さんと堀田さん」
「分かりましたか」
「当たり前。てかさー、私はスカート姿のお姉ちゃん新鮮だけど……」
「?」
「聖ちゃんと会うときいつも制服じゃん。足晒してんじゃん」
……………。
「不覚!」
そうだよそうだよ!
今さらスカートとか、でも着たいし。
「……可愛いとか言ってくれない?」
「いや、言うでしょ」
「そうかな」
「何。聖ちゃんの事好きなんだ?」
可愛いって言われたいんだ?
その言葉に顔が赤くなって、俯いてしまった。
「ふーん」
「も、寝る!」
「ご飯は?」
「いらない!」
悠里はケータイから視線を外し、ニヤニヤしている。
ふーん、お姉ちゃんがなーとか言って。
悠里のばか。
さっさと着替えてベッドの中に入った。
明日、塾だなぁ。
一緒に帰れないなぁ。
寝る前に少しだけ、嘘。
かなり凹んだ。

