「へぇ。悠里のお姉ちゃん変わってるな」
「普通は付き合うよね」
「でもでも!情けで付き合うよりは良いよね!」
「あー同情して付き合ってもらうよりはね」
昨日の事を包み隠さず吐いた。
ら、こいつら好き勝手言いやがる。
時々同い年ってこと忘れそうだ。
「そんな聖ちゃんに朗報です」
「何か?」
「今日は迎えに来ないでって」
ま、マジですか!?
何何何?
もしかして昨日のはリップサービスってやつとか!?
本当は「フラれたくせに毎日来られても困る。察しろばーか」みたいなやつだったりする?
うわ、何それ死にそう!
「悠里、きちんと言わなきゃ聖也が渇れる」
悲しみに哀しんで涙もでない俺の親友が悠里の額を小突いた。
所謂でこぴん。
素でやるなよ、クラスの奴らガン見じゃん。
「チッ。ほらこれ。隠れて見てよ」
渡されたのは校則で禁止されてるはずの携帯。
女子の大半は持ってきているから別段驚かない。
持ち物検査がある日以外はあっちでカチカチこっちでカチカチ。
ディスプレイに写っているのはメール画面。

