―――綺麗だなぁ。
「優奈は妄想が激しいよね」
は!?
「ね。で、一人で暴走するんだよね」
「そうそう!この間もー」
ちょっと、さっきのシリアスは何処行った!
そんな話してなかったじゃん!
「大丈夫です。優奈を置いて大人にならないからー」
「っ、そんなこと思ってない!」
「あは、顔あかーい」
「笑うな!ちょ、みーちゃんまで!?」
「ふふふ」
―――あー……恥ずかしい。
でも、嬉しい。
私が大人になるまで待ってくれる。
そう考えるだけでほっとした。
「あ、もう汽車来ちゃう」
「うそ!ゎわ、のんびりしすぎた!」
「急げ急げ!」
汽車になんとか間に合ったけど、走ったから息も絶え絶えで苦しかった。
周りの人達に変な目で見られたし。
3人で、恥ずかしいね、疲れたねと言って小さく笑いあった。
そんな穏やかな日だった。

