SHRが終わり、掃除時間。
席の関係で聖ちゃんと大貴と一緒の班だ。
外掃除。
今日は比較的暖かいから風が気持ち良い。
「聖ちゃーん!大路くーん!」
……頭上の先輩方の声援がスバラシイですね。
それに応えるあなた達もね。
「よく飽きないな」
「え?」
「聖ちゃんも大貴も優しいねって言った」
「嘘つけ」
「何。昼から変だよ、聖ちゃん」
「あぁ、俺も思った。悩みとかあるなら聞くけど」
「う、えと、何でもな」
「言いなさい」
うじうじしてる人嫌いなの。
声の冷たい感じが伝わったのか、吃驚した聖ちゃんの顔。
聖ちゃんの赤面顔も飽きた。
「、あーと…………………………………………………………告白した」
聞き取れるか微妙な小さい音。
苛められてるみたい。
うん、知ってる。
「はぁ!?まじで?誰に」
「私のお姉ちゃんにでしょ」
「え、あ。あぁー!だから変だったのか」
「変言うな!てか、何で知ってんだよ!」
「吐かせた」
正確には“報告を促した”だけど。
聞いただけだし。
「会ったことあるんだ。俺悠里の姉は知らねえや」
「……バスケ部の試合で」
「試合?お姉ちゃん部活入ってたっけ」
「違う。試合の帰り、駅で見て」
「……あぁ。成程」
以下、回想。

