授業中。


席は聖ちゃんと大貴の間。

地獄だ。

女子からの視線が気分悪い。

そんな視線、痛くも痒くもないけど。


あ、そうだったそうだった。



「そういえばさ、」

「ん?」

「……」



話し掛けると二人が反応してくれる。

どんな話でものってくれる。

そういうとこ好き。

気兼ねなく話せるから。



「昨日お姉ちゃんの態度がおかしかったんだよね」

「お姉ちゃん?」

「……」

「顔真っ赤になって帰ってきたの。どうしたんだろなぁって」

「風邪とか?」

「そうだったのかなぁ……ね、聖ちゃん?」


「はぇあ!?」


「五月蝿いぞー柏木」

「あ、すいません!」

「何テンパってるのよ」



いや理由知ってるけど。

今は黙っとこ。

面白いし。