坂田家の日常




進路については何も口だしされない。



兄貴や姉貴だって自分で選んだ。



というか、二人は先生に言われたから今の大学に行ってるけど。



俺は成績もいい方だし、運よければ推薦がもらえると思う。



まぁどこに進学するかは決めてないんだけど。




―――――――…




入学式の次の日、校門あたりになると、新品の制服を着た一年生が目立つ。



高校生になったとはいえ、まだ中学卒業してからほんの一ヶ月。



まだまだあどけない。



「うわっ、こっち見られてね!?」

「気のせい、気のせい」

「気のせいじゃねーし!!」