「尚斗ー、菜緒子ちゃーんっ!!」 学校の校門を通り、生徒玄関まで行くと、今日も元気にセージが手をふる。 「尚斗〜、俺ら同じクラスだぜ!!」 「マジか…」 「真壁も一緒、てかあんまり変わってねぇ!!」 「そう、」 これで三年間、セージと同じクラスだったことになる。 いや、中学でも一緒だったから三年間以上だな。 「じゃ、尚斗兄。あたし自分の教室に行くね」 「あ、おう」 「またな〜菜緒子ちゃ〜ん」 菜緒子が教室に向かったのを見て、俺達も歩き出す。 「しっかし、春は出会いの季節なんだよな〜」