バレンタインが近づくにすれ、その話題を持ってくるのがいけないんだ。
「あ、奏世先輩が尚斗兄にバレンタインチョコ作るって言ってたけど、」
「俺は受け取らないぞ」
「そう言うかなって思ったから、チョコだけは遠慮した方がいいって言っといたからね」
「…………」
「あ、うん。尚斗兄の過去は話してないから」
「言ったら、ただじゃおかねぇぞ」
俺が言ったわけじゃないのに、セージがその過去を知ってる。
セージを問い詰めたら情報源は尚也だった。
意外と口が軽い尚也は要注意だ。
尚也以上に口が軽い姉貴は、友達みんなに言いふらしたけどな。



