姉貴が戻って来るのを店の外で待っていた。 ジロジロ見られてるから、居心地わりぃ……。 姉貴といるせいで、俺まで目立つようになったじゃないかよ……。 「…………」 なんか俺、今日ついてねーわ。 兄貴も風邪ひくし、泥酔姉貴の迎えに来なきゃいけねぇし。 「はぁ〜…」 早く帰りてぇよ……。 『―――カナ?どうしたの?』 『―――何でもない……』 俺はまだ何も知らない。 ――俺を見ていた人物を。