坂田家の日常




ようやくお参りが終わり、姉貴のイライラも落ち着いた。



「あたしね、宿題なくなりますよーにってお願いしたんだ!!」

「へぇ〜…」

「尚斗兄ちゃんは!?」

「俺は今年一年、普通の日常が送れますようにって」

「……?」

「うん、わかんなくていいよ」



七海には俺が言いたい普通の日常が、わかんないだろうし。



「あっ!! おみくじしたい!!」

「おみくじ?」

「うん、引きたい!!」

「待ってな。姉貴、おみくじ」



歩きを止めた姉貴は、何も言わずおみくじがある方に向かう。



いつもなら何か行ってくるはずなのに。