「奈緒美姉が急にどっかに向かうから、焦った〜…」 「俺だって…」 「何かあったのかな?」 「さぁ?」 最近の姉貴は謎だ。 「よし、行くぞ」 「電話もういいの?」 「済んだ」 そう言った姉貴は、また歩き出して、本堂に向かう。 「尚斗兄ちゃん、疲れたぁ〜…」 「だよな、うん」 「もう歩けないよ〜…」 「あと少しだから、我慢」 俺だって疲れたのに、小さな七海が疲れないわけがない。 歩くペースも遅いし、段々イライラが募っていく。 「チッ、まだかよ…」 ……姉貴がな。