坂田家の日常




とりあえず俺は一旦自分の部屋に戻って着替えた。


兄貴の着替えを持ってリビングに行くと、一層でかくなった呻き声。



「兄貴、大丈夫か?」

「うぅ……」

「とりあえず汗びっしょりだから、着替えるぞ」



力のない兄貴を起こし、服を脱がせた。



兄貴のだらしない姿を兄貴の女共に見せてやりてぇ。



「腹減ってるか?」

「プ…リン……」

「それは菜緒子が買いに行った。お粥は?」

「くわねぇ…」



これは相当なモンだな。



こんな兄貴は初めてだ。



「デ…ト、やく…そく…」

「デートなんかほざくなよ」