坂田家の日常




「す、すいまっ――」

「あんたじゃない。そこの二人」



この声はまさしく俺が知る姉貴のもの。



「尚斗っ!!セージっ!!てめぇらだよ!!」



バレたーっ!!



「あ、姉貴、お、落ち着けよな、な?」

「尚斗、今、見たよな?」

「み、見ました、ね……」



さっきの女の子らしい姿とは一変、いつもの姉貴に戻る。



「君、何でこの二人がここに」

「道で見つけまして、誰かをつけてたとの事です、」

「最近感じる視線はお前らだったのかよ」

「あ、あの、まさかこちら、奈緒美さんの知り合いで……」

「こっち弟。そしてそのダチ」



「「弟っ!?」」