「知弥!!真面目にしてよ!!!私だってちゃんとしようとしてんだから」


「覚悟は出来てるのか?」


知弥の顔が急に、真剣味を帯びてきた。

豆電球だけの仄暗い部屋、スーッと知弥が私の右頬を撫でる。

少し触れられただけで、粟立つ躰。


「怖いか?」


「うん」

私は静かに頷く。ちゃんとしなければと思う義務感はあるけど、正直言って、恐怖感の方が強い。


「・・・」


知弥は何も言わず、私の躰を抱き締める。

知弥の露になった胸元に頬を埋める形に自然となってしまった。



何も聞こえない静寂に響く知弥のドキドキした心臓の鼓動。