「権力等は常世の国に逝けば…何の意味も持たない…違いますか?」


「だから、陰陽の世界に身を置いたのですか?」


「そうです。晴明様のお力は凄い…。私は権力ではなく晴明様と同じ力を欲してるのです」


「・・・」



知貴様が私を求めた理由がわかった。


彼は私自身と求めているわけじゃない。


私は彼の言葉に流されて、虚しい契を交わしてしまった。



「貴方は晴明様と同じような力を持った俺に興味がお有りで…私自身のこと等」



「昨日はそうでした。でも、こうして貴方を抱き、貴方自身も欲しくなった」