私は呪文を唱え、小笠原先生の額に符を貼り付けた。



「悪霊退散!!!」



「俺が怨霊に見えたか?…お前…安倍晴明の直系の子孫、だろ?」

どうして私の正体を…?

額に貼られた符をいともあっさりと引き剥がして、私に問いかける。

小笠原先生は符を手に持って、ピラピラとさせた。


「!?」


次の瞬間、先生の手の中に碧色の炎が現れる。
私の符は炎に焼かれ、灰となった。



「俺は…討魔師の血筋の直系の子孫だ…」



武家に仕えた陰陽師を…我々の世界では討魔師と呼んだ。